クラウドソーシングのコンペ形式について
採用されなければタダ働きになってしまうのでコンペどうなんだろう感はある。
人によっては「コンペ形式の依頼には一切参加しません」と明言している人もいる。
自分はといえば、学生の時分はとにかくリアルなデザインの場数を踏みたかったのと、デザイン実績を作りたくてコンペに参加していた。
今はというと、こうして休暇に入ってしばらくデザインの現場から離れ、技術が劣化してしまいそうな恐怖から(言い方は悪いけど)練習問題のような感覚で取り組んでいる。
もちろん、採用されればラッキーだな、ぐらいの気持ちでいるのだけれど、
一応曲がりなりにもデザインでご飯を食べてるわけで、1円にもならない作業をするのは段々と虚無を感じてくる。何やってるんだろう私、みたいな。
他の人の提案を見て「やられた!」のような気持ちを持つ事もしょっちゅうある。
そういうアプローチがあったか、クライアントの言う○○感ってその方向だったか〜!のような。
あと単純に技術的に優れていて、足りない自分を不甲斐なく思ったりもする。
同じ問題に対しての他社の回答を見る機会って実務だとそんなに無いので新鮮だし、よくも悪くも心が動く。
でも結局はクライアントの好み次第だったりするので、どうなるかわからない。
こうしたサービスだと、実際に顔をあわせて認識をすり合わせることも出来ないので、
ある程度エスパーを求められてる気がする。ストライクゾーンにボールを投げられるかどうか。
自分はインハウスデザイナーなので、デザインの依頼者はたいてい社内の決まった人間で、全く知らない人と比べれば、大体この人はこういうのが好きなんだろうな、とかこういうことを言いたいのだろうな、みたいな見当がつくようになってきている。
IT企業なのでみんな一定以上のリテラシーがあるし、デザインに対しての理解もごく一般企業の方たちより深い。
あとは自社プロダクトのデザインをやってるので、前提となる情報がすでにインプットされているのは大きい。
でも世間の大半はそうじゃなくて、他社のクライアントが居て、まずは他社の理解に努めて、ITもデザインもからっきしで…みたいなところからスタートするわけで、
もしかしたら自分はずいぶんと甘い環境に居るんじゃないかって思ったりする。
もちろんインハウスはインハウスの強みがある。
じゃあそこで、「インハウスデザイナーとしての貢献が会社に出来ているか?」と問われると微妙で、
もっと高い視点で物事を見るべきだし、自社のプロダクトをよりいい方に導いていくために自分がどんな提案、どんな行動を出来るか………みたいな、課題を見つけて自分で解いていくような自主性が求められていると思う。
自分はどちらの働き方が向いてるんだろう、とか
もしかして言われたことに対して、求められていることに対して120%頑張る働き方のほうが向いてるんじゃないか?とか考えたりもする。
クラウドソーシングの話に戻るけど、
そもそもプロジェクト形式にした方が双方幸せになれるのでは、って依頼内容も多い。(分量が多く作数が集まらない、内容が不明瞭であるとか)
でも、とりあえず色んな案を見てみてそこから選びたい!って気持ちはわかる。